人工無能を調べていくと、自然な会話を生成するために必要な「マルコフモデル」と出会う。ある状態が起こる確率が直前の状態から決まることを「マルコフ連鎖」といい、マルコフ連鎖によって状態が遷移することを表した確率モデルを「マルコフモデル」という。
ぼく→は→星→です→。
のように、直前の言葉に自然につながる言葉が高い確率で選ばれるモデルだ。マルコフモデルを用いた有名なものに「あたしマルコフ」がある。「あたし彼女」という携帯小説に似たものをマルコフモデルで自動生成したもので、よくできている。たとえば、下のように。
朝 起きて 待っていても ただいま ソレだけしか 言わない トモ アタシという 存在を しっかり 見てくれてる かもしれないけど 拒んだら アタシ 忘れられるかな
朝、彼の帰りを寝ずに待っていたのに、ただいましか言ってくれない。待っていたことについて何か言って欲しい。もう、私のことを好きじゃないのかも。今日は彼を遠ざけてみようかな。でも、そうしたらもっと嫌われるかもしれない。。。
そんな風景を、この文章を読んで感じた。機械が生成して、人間が感じる。