ナイ・アン・デ

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大学生サークルが作ったビジュアルノベル。上の絵の雰囲気に惹かれて、ダウンロードしてプレイしてみた。画面は「弟切草」などのようなサウンドノベルの形を取っている。クリックすると次の文章に進む。「まずは背景設定を読んでいって。。。(カチ、カチ)。。。選択肢はいつ出てくる?。。。」サウンドノベルは「弟切草」しかやったことのない私は、選択肢が出てきて選べるものだと思っていた。しかしこれは違っていて、選択肢はなく、ビジュアルと音と文章による小説の表現だった。

ただ小説を書くのではなく、サウンドノベルという新しい表現にチャレンジするって、いいことだ。今回サウンドノベルを作った理由は、分業がしやすいからだそうだ。小説って1人で書く物(2人で書く人もいるみたいだけど)だけど、これは分業で1つの小説を完成させている。

  • 小説→ビジュアルノベル(今までのものを新しい表現で)
  • 1人→数人(1人でやると思われていることを数人でやったらおもしろいかも。数人で絵を描く。数人で本を読む(輪講?)。数人で1つのコントローラでゲーム(俺は十字キーの「上」担当)。数人で説明(あることについて、1人1文ずつ説明していって複数人で回す。それを誰かに説明)。数人でアイス(あるある)。数人でロボットを作る(俺は右腕担当)。数人で一斉に注文(迷惑)。などなど)

分業で物を作るって、大変なことだと思う。「○○ができてないから、俺の方もまだ作れない」ってなって困ることもあると思う。でも「△△君のサウンド聴いてたら新しいストーリーが湧いてきた!」とかの相乗効果もあるはず。いい経験だなぁ。

このナイ・アン・デ。かなり長いです。小説を読む気でやらないと途中で折れちゃうと思う。サウンドノベルって、後戻りがしにくい。推理物の小説なら前のページに戻って状況を思い出したり整理したりすると思うけど、それがしにくい。弟切草は前の文章に戻れる機能があったはずだが、たぶん使いづらい。その点では厚さで「たしかこのあたりに書いていた。。。」と戻ることのできる本の方が便利。表現にも一長一短があって、だからいろいろな表現があるんだなぁ。

あと、音ってやっぱり大事だなぁと思った。最初は静かな雰囲気で始まったけど、途中で楽しい音楽に変わる。すると印象が一瞬で変わる。「静」→「動」。「哀」→「楽」。音楽にはスイッチの機能があると思う。人の心や人生も、音楽で変わる、変えられる。「私の人生を変えた音楽」って、どこで出会えるのだろう?

つれづれなるままに書いてきましたが、このへんで。終わり。