東京地方裁判所で詐欺(刑事)事件2件(新件)を傍聴してきた

先日「ぐるりのこと。」を見てTODOに「裁判所を傍聴」を加え、フットワーク!と思って早速行ってきた。皇居の近くなのでアクセスしやすかったのもある。

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まず目星をつける

荷物検査を通ると端末があり、時刻や「地方裁判・高等裁判」などで検索できる。「地方・新件」が分かりやすいそうなのでそれで検索し、2件の詐欺・詐欺未遂をメモしてエレベーターで7階へ。とても静かな空間。

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1件目 20歳くらいの若者がオレオレ詐欺の現金受取未遂

入ると傍聴者は私以外に3人。被告の兄・親だった。罪を犯したのは弟。警察官2名に左右に挟まれて座っていた。名古屋からわざわざ親がこの裁判のために来ているようだ。兄は鳶職をしていて、弟を雇っていた。弟は30万収入があり、8万を家に入れていた。クラブのMC, DJの機材がほしくて、オレオレ詐欺の現金を受け取りに行く役を2, 3万で持ちかけられてやり、未遂で終わったものの検察の求刑は懲役3年。検察はオレオレを根絶やしにするつもりの厳しい態度で「情状酌量の余地なし」と言っていた。被告弁護側は執行猶予を求めた。判決は来週。

裁判官は優しめの人で「(裁判官)捕まると思わなかった?」「(弟)そこまで考えていなかった」「(裁判官)それだとまた犯してしまうかもしれませんね」など、更生できることを意識しているようだった。「申し訳ない気持ちはある?」「はい」「被害者に手紙は書いた?」「いいえ」行動で示す必要があるよね。

弟は月から土までAM5, 6-PM10あたりまで働いていたそうで、働きすぎ・・・と思った。そして、2, 3万円で3年捕まる可能性というのはリスク的にも割が合わない。被害者は別件のオレオレ詐欺で300万円やられているそうで、金のない若者に老人が狙われていることを実感した。彼らは名古屋に住んでいるが現金の受け取り場所は東京赤羽だったようで、犯行は距離的に離れた位置で行われるようだ。

これからは兄が弟の生活もチェックするし、弟もクラブへ行くのは減らすとのこと。しかしそんなに働いていて娯楽も減らしては、どこで発散するのか心配。

そういえば裁判官と検察のやり取りで「~あります?」分厚い10cmほどの事件ファイルを探して時間がすぎるということがあった。「全部電子化しておいて検索したら?」と思った。

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2件目 3人のゆったりした服装の若者が詐欺

まず裁判長が厳し目の雰囲気で黙秘権の説明。「分かりましたか?(威圧)」甘さを見せず、こういう厳しい態度が適切だと思う。

世田谷の3, 4階を借りてアジトとし、6人で証券会社や製薬会社を偽り老人から「あなたは名義貸しで犯行になってしまうから100万円払って解決する必要がある」などと言って福岡にゆうぱっくで現金を「本」として発送させる。発送先に人は住んでなかったそう。空いている住所は犯行に使われるということか。また「100万ってキリよすぎで怪しいって思うでしょ」と思った。3人が被告としてその場にいて、彼らは高校中退や中卒、覚せい剤の密輸などの前科持ちなどもいて、6人は地元の友だちだそう。成功した場合の配分割合も検察から発表されていた。被告1人につき検察2人が左右に付くのはお決まりのようで、今回は警察が6人いた。通話記録から犯行期間が分かったり、狙う人の名簿や他人名義の携帯電話の入手についても語られていた。

検察の机には六法全書があった。検察の人がほとんど報告していて優秀さも伝わってきて、裁判官も含め、こういう所にも優秀な頭脳が使われていた。12時になり、次の日にちを裁判官と弁護士で「○日はどうですか?」と決めていたが、少し手間取っていたので空き時間を事前に電子的にシェアしてサッと決めてもいいと思った。

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お昼は地下で食べることもできる

松屋やレストランがあるが、ファミマででスイーツや枝豆サラダを買って近くの日比谷公園でゆったり食べた。会社員が買ったものを持ってきて食べていた。懸垂バーなどもあり、スーツのおじさん達がお昼の運動をしていた。綺麗な公園なのでいくつか写真を撮った。

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八重洲ブックセンターへ

ここは座る場所も少しあるので好き。見たジャンルは「数学・機械学習・Premiere, AfterEffects, Blender, Swift, Unity」色々興味はあるし使えるようになろうとその場では思うのだが、ボーっとWebやYouTubeを見てしまったりするんだなぁ。事前にカレンダーにTODOとして入れてしまえばいいかもね。PRML、落合本、前処理大全、Web+DB総集編なども見れた。やっぱり本屋は定期的に訪れるべきだなぁ。

WEB+DB PRESS総集編[Vol.1~102] (WEB+DB PRESS plusシリーズ)

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