クラインの壺とメビウスの輪とクラインの壺

クラインの壷 (講談社文庫)

クラインの壷 (講談社文庫)

クラインの壺」を読んだ。

「感覚のシミュレーション」「表と裏」をテーマにしたSF。

感覚のシミュレーションの研究って、

実際に今ホットな話題だ。

研修医に手術を疑似体験させるために、

まさにこの「感覚のシミュレーション」が使われている。

これが書かれたのが1989年ということに驚いた。

今の方がより突っ込んで読める小説というのは少ないのではなかろうか。

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最後に、メビウスの輪クラインの壺の説明、というかメモ。

メビウスの輪:2次元平面を3次元方向にひねった物。

クラインの壺:3次元曲面を4次元方向にひねった物。

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表と裏が分からなくなる。

人間でも表の顔でいい人を演じていたら、

いつの間にか裏も表になっていて、

「俺の裏はどこにいった?」となるのかもしれませんね。